ノスタルジック?それとも最先端のエコ屋根材?茅葺屋根について
茅葺屋根の家というとどのような家を思い浮かべますか?
伊勢神宮だったり、岐阜県の世界遺産白川郷だったりと様々だと思います。
私たち所沢店のある埼玉県所沢市には小野家住宅という国の重要文化財があります。
この小野家住宅は18世紀の初めに建てられた農民の家で、茅葺屋根が特徴的な建物です。
そんな茅葺屋根、エコロジーな
今回はそんな茅葺屋根についてお話をしていきます
そもそも茅ってどんな植物なの?
こう思ったことはないでしょうか。
実はこの「茅」という植物は存在していないんです。
「茅」というのはススキやヨシ(アシ)、イナワラなどの草木の総称の事で茅という植物そのものはありません。
具体的に言うとイネ科やカヤツリグサ科の植物の総称なのです。
総称とは言いましたがススキを特定的に表すこともあるようです。
茅は草木の総称だ、という話をしましたが、実はイネ科やカヤツリグサ科でも茅に含まれない植物も存在しています。
茅に総称されるのは地上から細長い葉と茎を建てる一部の有用草本植物です。
そう、実は一部の植物のみなのです。
茅に総称される植物の特徴としては茎に油分があるので撥水性に優れているということです。
イネやムギなどの水を吸い込みやすい植物の茎は「茅」ではなく「藁」と呼びます。
古来から身近で取れる植物の総称である「茅」を使った茅葺屋根。
実は身近だったのは日本だけではありません。
今茅葺屋根はヨーロッパにおいてエコロジーでデザイン性も優れている、と積極的に取り入れる国が増えています。
茅葺屋根は葺き替えの際に出た廃材を肥料として使う為、環境にとてもやさしいのです。
デンマークで2017年に完成した観光施設「ワッデン海センター」ではヨシ葺きの屋根が取り入れられています。
一般的に日本では茅葺屋根は歴史的建造物として保存する物、というイメージが強いので2017年に建てられているとは驚きです。
実は西ヨーロッパ(デンマーク、オランダなど)で茅葺屋根は富裕層の裕福の象徴になっており茅葺屋根の家を建てる富裕層が多く存在しています。
オランダ北部にヒートホールンという村があります。この村は今オランダのヴェネチアと呼ばれる運河が特徴の静かな村。
美しい運河のそばに建つ茅葺屋根の家はまるでおとぎ話に出てくる小屋のようです。
このヒートホールンの茅葺屋根は昔ながらの歴史的なものです。
ですがここ数年でこの村は観光地として注目を集めています。
都会から離れ静かな村でゆっくり休暇を過ごしたい、と人気があるのです。
実は茅葺屋根は防音性にも優れています。
厚く葺かれた茅が音を吸収してくれるのです。
落ち着いた静かさを求めて来た観光客を招くにはぴったりの屋根材ですね。
観光地として注目される理由にはこの茅葺屋根の魅力もあるのかもしれません。
いかがだったでしょうか?
さすがに現在の日本で茅葺屋根の家に住むにはかなりのメンテナンスが必要ですので難しいでしょう。
ですが世界でも注目されているエコロジーで素晴らしい屋根材です。
是非、白川郷などの観光地で雰囲気を味わってみてください。
また、現在の屋根材でも茅葺屋根に負けない高性能な屋根材が多くあります。
自宅の屋根材に迷った際には是非プロにご相談ください。
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