こちらのお宅では、雨樋の清掃と状態の確認をご依頼いただきました。
まずは雨樋の点検をおこないました。
雨樋点検の様子はこちらをご覧ください。
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飯能市にて 雨樋に苔発生 現地調査に行ってきました今回は屋根の点検の様子を紹介します。
こちらのお宅の屋根は「いぶし瓦」です。
◆いぶし瓦とは
いぶし瓦も陶器瓦も粘土を瓦の形にかたどるところまでは一緒なのですが、陶器瓦は釉薬をかけ(光沢が出る)高温で焼き上げるのに対し 「いぶし瓦」は釉薬などを何もかけずに焼き その後スモーク(燻化)、燻されて炭素を付着させて銀色の色を出しています。
割っても中まで銀色です。
多くの日本人がイメージする日本瓦・和瓦は「いぶし瓦」です。
空手パフォーマンスで使われる、おなじみの「瓦割り」も多くはいぶし瓦です。
生産地は兵庫県の淡路島が有名で、瓦の三大ブランドである「淡路瓦」を代表する瓦として親しまれています。
地域的なことから、関西地区で多く使われています。
いぶし瓦の銀色は長い年月の中で色あいがバラバラになり、まだら模様になっていくのが特徴です。日本家屋の味わいが感じられます。
いぶし瓦は問題なかったのですが、漆喰が剥がれてしまっていました。
漆喰は補修が必要です。
◆漆喰とは
昔は海藻を炊いてまずノリを作り、麻すさ(麻の繊維)や藁や塩焼き消石灰を混ぜて作られていました。その地方によって混ぜるものに違いもありますが、主成分は石灰です
現在の漆喰は合成樹脂を使用した製品や化学繊維を使ったものがあります。
漆喰の起源はとても古く石灰だけの使用ではあったものの、古墳の壁画やエジプトのピラミッドの壁にも用いられていたという記録が残っているそうです。
のちにお城の城壁にも使われる建材となり、丈夫で耐久性に優れていたことがわかります。
漆喰は燃えにくい不燃材料でもあるので、防災効果もあったのです。
ちなみに「漆喰」という言葉ですが、もとは「石灰」を唐音(とういん)で漆喰とよんでいたそうで 石灰はその時すでに「いしばい」という漢字表記になっていたのです。
江戸時代の末期から「漆喰」という重箱読みの当て字が使われ定着したそうです。
※唐音とは、「椅子」や「行灯」のように当て字読みのようなことをいいます。
瓦屋根で漆喰を使うのは、瓦の固定や接着に用いられます。
今回のお宅もそうですが瓦屋根は、非常に長い耐用年数を誇ります。
瓦の種類にもよりますが、割れたり欠けたりしない限り何十年も持つこともあります。
1000年以上も経過している「元興寺極楽坊」の瓦は世界遺産にもなっています。
瓦はそのくらい長持ちするするのに対し、漆喰は劣化します。
劣化していくと瓦を固定する機能がなくなってきますから、瓦がずれてしまったり瓦同士が干渉しあってしまうので割れたり欠けたりすることが起きてしまいます。
この瓦が不安定な状態のところに台風で強い風が吹いたり、地震のときには落下しやすくなっているので非常に危険です。
早急に漆喰の工事が必要になってきます。
工事の方法は2つあります。
・漆喰の劣化が軽度であるときは、「漆喰詰め直し」をします。
・剥がれ、崩れが大きいときは、「棟瓦取り直し工事」をおこないます。
今回のお宅では大きなダメージはありませんでしたので、既存の漆喰を剥がし、新しい漆喰を塗るという工程になります。
漆喰の詳しいメンテナンスはこちらをご覧ください。
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